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シリアに愛を広げよう

シリアで、青年海外協力隊隊員タカ君と知り合った。
言葉も不自由なこの国で、タカ君はたくさんの友達を作り、彼らからの信頼を得、日本でも難しい素敵なコミュニティ作りをしている。
一緒に活動先を周らせて貰い、活動内容を聞く機会をもらええたことで、たくさんのことを学べてうれしかった。
タカ君の周りにいるシリアの人達はタカ君のことが本当に大好きで大好きで、満面の笑顔で語りかけ、もっと一緒にいたいと言葉や態度で示していた。
タカ君もシリアの人達を心から尊敬し、彼らと一緒に活動することが楽しくて仕方ないらしく、とろけるような柔らかい笑顔で彼らと接していた。
国境なんて関係なく友達を作ることの出きる彼の才能って本当に素晴らしいし、やっぱり笑顔は世界をつなぐと確信もした。

タカ君のしている活動は誰でも出きることではないと思うので、ここで紹介させてもらいたい。
タカ君はシリアで村落開発という名目の中、母子の健康向上のために活動している。
どんな活動かというと、普段外に出ることの少ない女性に、自分の健康や子どもの健康を守る為の知識を提供していくことだ。

ここシリアの村落では、男性は外を自由に歩くことはできるが、「慎ましやかであれ」というコーランの教えのために、女性は外を自由に歩くことができない。
外出は禁止されているわけではないが、、女性の安全を守る為、女性が1人で出歩ことを推奨していないそうだ(これは村に限っての話で、都会では多くの女性が一人で出歩いる。大学に一人で通う女性もいるし、一人で働きに出ることもある)。
今の日本では考えられないけれど、女性は外出して家族以外の男性に顔を見せるべきではないと考えられているのだ。
私たちが遊びに行った村の13歳の女の子も、村を案内しようとすると、父親に外出を止められてしまった。
男の子はものすごく自由なのに、女の子は不自由だ。

ここでは男性が家族を養い、女性は働く必要がないという社会認識のため、女性は学歴の低い場合が多いという。
せっかく高校まで行っても、在学中に結婚し、家事をする為に高校をやめてしまうケースもあるそうだ。
そういう理由で、シリアでは女性の識字率がとても低い。
マンベジ郡では、60%の女性が字を読むことができないそうだ(地域により40~75%と差はある。現在、子どもの多くは学校に通って字が読めるので、この値は大人の女性が対象になると思われる。昔は学校そのものが少なかったが、今はどこの村にも小学校はある。アサド大統領の政策による)。

もちろん保健体育のような健康教育を受けている女性も少なく、知識がないために母子の健康を損なうことにつながってしまっている。
また、自ら避妊を選ぶと言う当然の権利を知らないために、たくさんの子どもを生み、体を損なっている女性が多い。
さらには、近親婚(シリアでは親が決める結婚がほとんどで、半分以上の家庭が親族との結婚を決めている)の遺伝子に与える影響を知らないため、子どもに障害が生まれる確立が上がっているそうだ。
(「親が決める結婚」はこれも都会では少なくなっているよう。田舎であっても、女性が嫌だと思えば断れることもあるとのこと)
そこで、そういったことのないようにタカ君が活動しているのだけれども、外出することのない女性に知識を広めていくことは、そう簡単にはいかないそうだ。
シリアには、女性が子どもに予防接種(シリアは予防接種が無料)を受けさせたり、病気になった時に連れて行く保健センターという施設が各地にある。
そこがタカ君のメインの活動場所で、風邪防止や虫歯防止のためにポスターを作成して貼ったり、お医者さんに頼み、女性へ健康管理についてお話してもらうようにしている。
また、女性が外出する場所として、モスク(イスラム教徒が神様にお祈りを捧げる場所)や女性の為の識字教室(政府が女性の識字率を上げるために無料で提供している!)にも目をつけ、保健センターと同じようにポスターを貼ってもらったり、ワークショップを開いたり、イスラムの博士にお願いして講義をしてもらったりしている。
タカ君は、友達作りの天才で、そこで仲良くなった人と一緒に、また次のプロジェクトを考えたり、現地の人と人を繋ぎ、新しい動きを作り出している。
知識がある人がない人へ伝える場を作ること、それがタカ君の活動であり、新たなコミュニティを作り出している。

シリアのマンベジ地区内に、今年、女性倶楽部と言う、女性のための女性自身による倶楽部が生まれ、活動が始まった。自分達の出きる裁縫などの知識を提供しあって、生活向上と生きがい向上のための場としている。
女性自身が集まることにより、自分達の健康問題や妊娠の問題について考える場ができる。
こういった倶楽部が、もっと増えるよう、女性倶楽部の活動を知ってもらうためのポスターを作ったり、ワークショップを開くこともタカ君の活動の一つだ。
もっと詳しい活動内容やシリア情報が知りたい人は「タカの雑記帳」http://ameblo.jp/enholi/を読んでください。

タカ君はその人柄でたくさんの人から愛されていて、「タカの紹介してくれる人なら」とたくさんの人を繋げている。
タカ君は「この国に来て本当に楽しいことばかり、毎日幸せだ」と言っていて、それは本当に素敵なことだけれど、はじめは言葉も通じず、自分の思いや、やりたいことを伝えることはとても大変だっただろう。
それでも、いつも笑顔で、この国の人のことを思い行動してきたことが、現地の人に伝わった。
イスラム教徒は人を助けることが生きる意味だと言う。
タカ君はイスラム教徒ではないけれど、イスラム教徒と同じように人を助けることに積極的で、しかも楽しんで行動している。
そんなタカ君を、人を助けることが天国へ行く道だと信じているイスラム教徒が放っておくわけはなかった。
タカ君と一緒に人の助けになることをしたいと、活動に協力してくれる人がどんどん現れたのだ。

人間の感受性はものすごく敏感だと思う。
言葉は通じなくても、相手が自分のことを考えてくれていると感じると、相手のことを思いやろうとする。
尊敬を持って接していると、尊敬が返ってくる。
これは旅をしていると肌で感じることだ。
言葉はあまり通じなくても相手のことを大好きになってしまうことがたくさんある。
そうした時、私達は本当に幸せを感じている。

お互いに尊敬しあう関係を築くこと、日本でだって難しいことを、異国の地でやってのけた彼の才能は、愛することだと思う。
一緒に行動していても、タカ君が常に相手のいいところを見つけ、学び続けているのがわかる。
人に対して、愛情を持っている。
だから、いいところを見つけることが上手で、いいところが見つかると、自然に相手を好きになるから、たくさんの言葉を伝えようとするし、相手の役に立つことをしようとする。

そして、それが自分の幸せになってしまうから「毎日幸せだ」なんて言葉が生まれる。

人間関係で悩んだら、相手のいいところを見つけるために努力してみたらいいかもしれない。
それはきっと自分の愛情を広げることにもつながるだろう。

幸せな出会いを生むアルファラット村

シリアの青年海外協力隊隊員タカ君と出会い、「僕のもうひとつの家族に会いに行こう」と連れて来てもらったアルファラット村。
アレッポから車で約1時間東に行ったところにあるマンベジという町の、さらに車で約30分東に行ったところにあるのが、人口3000人くらいののどかなこの村だ。
電気やガスはあるが、水道はなく、乾いた大地に住み、男性のほとんどが生活資金を得る為に出稼ぎに町に出ているという。
1つの家族の子どもの数は、平均7人といわれていて、ほとんどの家族が10人くらいの大所帯。

アルファラット村で訪れたのは、タカ君がアルファラット村の保健センターで活動している時に知り合った掃除夫さんの家。
お父さん、お母さん、3人の姉妹、2人の兄弟がいる。

私たちが行った日には親戚の女性も5人以上来ていて、とても賑やかだった。

じつはこの日、タカ君の誕生日。

タカ君が彼ら家族に「お祝いをするからうちにいらっしゃい」と招待されていたのだ。
私達はそこに何の前触れもなく、一緒におじゃまさせてもらった。

いきなり外人が家に来るというこの状況、いくら友達の友達とはいえ、迷惑なんじゃないだろうか。

しかもここはシリアの首都ダマスカスのように、外人の闊歩する観光地ではない。

もちろん、地球の歩き方にもロンリ-プラネットにも載っていないシリアの田舎の村。

外人なんて青年海外協力隊の人くらいしかこないだろう。

突然お邪魔したら、びっくりして戸惑ってしまうのでは・・・・・・。

でも、そんな予想は見事に裏切られた。

まったくの初対面、まるっきり部外者の私達を、その家族は「来てくれてありがとう!」と温かくもてなしてくれたのだ。
最初は少し緊張していた私達も、家族の笑顔と相手を思いやったおしゃべりにすっかり心を溶かされてしまった。

初対面の人に対して、どうしてこんなに親切なもてなしが出来るのだろう。
彼らはまず人を悪く思ったりしないのだと思う。
自分達と同じ人間として尊敬を持って、接してくれている。
少し打ち解けると、相手を褒める言葉や「大好き」という言葉がすぐに出てくる。

彼らは私たちが旅人で、アルファラット村にもうきっと来ないということを知っている。
それなのに、どうしてというくらい優しくて、私は少し泣きそうだ。
お母さんは、私に「何色が好き?」と聞いて、私が「赤」と答えると赤いベルベットの生地でポーチを作ってくれた。
「これで、私達の家に来たことを忘れないでしょう?シリアに来たらいつでも戻っていらっしゃい」と言ってくれた。
せっかくシリアに来たのだからと、シリアの伝統的な衣装を着せてくれて、写真を撮らせてくれた。
娘のブトゥレちゃんは、私が何をするのにも手伝ってくれて、朝私が起きたのに合わせて自分も起きて、いろいろお世話してくれた。
13歳の日本人が同じことをできるなんてとても思えない。
ものがたくさんあるわけではないのに、子どもたちみんなが「私の宝物、私を忘れないでね」とキーホルダーや自分のアクセサリーをプレゼントしてくれた。
善意の塊のようなその行為に、私はすっかり参ってしまい、彼ら家族の皆が大好きという状態に2時間もしないうちになってしまった。

一緒に連れてきてくれたタカ君が「お客さんが来ることはとてもうれしいことなんだよ」と教えてくれた。
確かに、彼ら家族と一緒にいると「来てくれてうれしい」という気持ちがびんびん伝わってきて、とても居心地が良い。

シリアで初めて出会った家族に、こんなに幸せな気持ちをもらうことになるなんて・・・・・・。

そういえば、ここに来る前に出会ったイスラム教の博士も「ゲストを招くことほど、天国に近づくことはない」と言って、幸せそうに私達に食事を提供してくれた。


私も誰かを家に招いたら、心から喜んでもてなせるようになりたい。
それはお互いにとって、きっととても幸せなことなのだ。

こんなことがあって、私はすっかりシリアの人を尊敬し、シリアが大好きになってしまった。
同じように、初めて出会った私達に、親切に、そして熱心にシリアを案内してくれたタカ君のことも大好きになってしまった。
出会いを喜ぶことは、きっと幸せな出会いを生む条件。
幸せな出会いは、幸せな未来を作っていく。
いつも出会いを喜べる人間、そういう人に私もなりたい。

平和を導くイスラムの教え

シリアに来て驚いた。
人の温かさ、柔らかな笑顔、もてなし上手で面倒見の良い人柄。
なぜだか、シリア人は外人の私たちに対してとてもウェルカムで、優しい。
家に誘い、お茶を出して、通りがかりの旅人に食事まで作ってくれる。
何でなんだろうと、とても気になった。
その答えのひとつが、イスラム教の教えらしい。
シリアの優しい人々を導いているイスラム教、イスラム教は全ての正しい道を示しているのだと彼らは言う。
日本では偏見ばかりが目に付いて、興味を失いがちだけれど、イスラム教のことを聞けば聞くほど、すばらしい教えが散りばめられていた。
青年海外協力隊のシリア隊員とともに、私たちはマンベジという町のイスラムの宗教博士ムハンマド・ヤーセル・ムハンマド・フセイン氏のもとへ、インタビューに伺った。
インタビューで聞いたこと、博士の答えた内容をそのまま掲載するので、これを読んでイスラムの教えの素晴らしさをちょっと知ってもらえたらうれしい。
もちろん私はイスラム教徒じゃないけれど、学びたいところがたくさんあった。
そして、今まで少しあった偏見の目をイスラム教徒に向けることがなくなった。
これってすごい!人類愛に向けて私は強烈な一歩を歩んだと思う。
世界にはいろいろな教えがあって、素晴らしい考え方もたくさんあって、それを実践できている人たちを、すばらしいなぁと素直に思ったのだ。
長いインタビュ-の全ての問いに真剣に答え、笑顔を絶やさずもてなしてくれた博士と、長い時間、根気強く丁寧に通訳してくれたシリア隊員のタカに感謝します。
ありがとう。

とても長いインタビュ-なので興味のある質問のみを読んでいただいても構いません。
イスラムに興味がある人もない人も、面白い内容だと思います。
以下、インタビューの内容です。

1 イスラム教徒の生きる意味とは?
「助けること。自分より他人を大切にすること。イスラム教徒は、こういったハサナ(イスラムの善行)を積むことにより、天国へ近づくことができる」
2 イスラム教徒の幸福とは?
「神と向かい合う幸福と、人と向かい合う幸福のふたつがある。神に向かい合う幸福とは祈りをささげること。人と向かい合う幸福とは、周りの人のために仕事をすること、家族を養うこと、子どもに教育を与えること、孤児に奉仕することなどがあげられる。神と人のために奉仕することにより、ハサナ(善行)が積まれ、天国へ近づき、自分も幸せになることができる」
3 あなたの生きる意味とは?
「二つの天国のために貢献すること。私が人々に教えることにより、この世を天国のような平和な世界にしたい。私が導くことにより、みんなが死んだ時に天国へ行き、平安に暮らすことができるようにしたい。人を導くことが、私の幸せであり、また自分もそれによりみんなと一緒に天国に近づいている」
4 あなたの幸福とは?
「周りの人が幸せを感じている時が、私の幸せな時。自分の利益より、他人の気持ちの方が大切だとコ-ランも教えている。人を愛することは神を愛することに似ていて、人を助けることは神に奉仕することでもある。」
5 あなたにとって一番大切なことは?
「イスラムの教えを知ってもらうこと。私達は天国という平和、幸福に近づくバスに乗って人生を旅している。それはイスラムの教えを深く知り、実行することにより乗ることのできるバスである。1人でも多くの人をこのバスに乗せることが私にとって一番大切なことだ。周りの人が、地獄に落ちると思うととても悲しい。1人でも多くの人と天国へ行く喜びを分かち合いたい。この世には、いろいろな悪事・事故があるが、イスラムの教えを知り、実行することによって、平和で幸福な世の中に近づいていくことができる」
6 平和とは何か?
「愛し合うこと。イスラムの言葉、アッサラーム・アレイコムはあなたの上に平安を、という意味がある。この言葉を掛け合う時、その人を思いやり、怖い思いを与えないようにしようと努力し、平和を分かち合うことが出きる。」
7 どうしたら平和な世界になるのか?
「平和の為には3つの重要なことがある。1つは神のために行動すること。なぜなら幸福を与えるのは神だから。1つは人は皆同じように愚かなところも持っているが、それを受け入れ尊敬し、好きになること。1つは協力し合い、お互いの持つお互いのいい所を出し合うこと。地球にある全ての知識を、地球の為に使っていくこと。」
8 全ての宗教が平和を望んでいるのに、どうして世界は平和にならないのか?
「皆、口だけで行動が伴っていない。軍人だけでなく市民も殺されている。自分だけが豊かだったら良いという考えを持つ人がいる。ヨーロッパとアフリカの関係がそれを物語っている。イスラムはお互いを平和にしようとしている」
9 ビンラディンに対してどう思っているのか?
「彼はイスラム教徒として正しい道を歩んでいない。軍人以外をイスラムは殺してはならない。9.11は悪いことだ。しかし、アルカイーダという組織は政治が作ったものであり、ソ連がアフガニスタンを攻撃したのに対し、アメリカが対抗して作った組織がアルカイーダの原型となった」
10 男性と女性は平等なのか?
基本的には平等である。教育・宗教・巡礼・生活などについては平等であるべき。しかし、イスラムでは男性が、家、結婚、生活などにかかるお金を全て払う義務がある。そのため、遺産なども男の子どもに多く渡される。女性はお金を稼ぐ必要はない」
11 重婚が認められているが、女性の権利を軽んじていないか?
「重婚とはセックスのためにするものではない。例えば離婚した母親に子どもがいたとしたら、それを1人で養うことはとても大変なことだ。彼女を新しい妻として家族に迎え入れることにより、彼女の負担も減り、子どもも安定した生活を送ることが出来るようになる。また、1人目の妻が病気になってしまい、家事や農業など働くのが辛くなってしまった時、もう1人の妻と結婚することにより、1人目の妻は労働から解放される。1人目の妻に子どもができなかったとき、彼女はその責任に辛い思いをするが、もう1人の妻がいたら、その責任は軽くなり辛い思いから開放される。家というシステムを考えた時、これは補助的で慈悲深いシステムである」
12 なぜ女性は重婚できないのか?
「理由は3つある。まずはHIVなどの感染症の拡散を防ぐ為である。もう一つは子どもの父親が誰かわからなくなると言う点である。もうひとつは女性は男性の家に通っていろいろな男性とセックスしたいとは思わないだろうという点である」
13 夫が重婚することにより生まれる女性のジェラシーについてはどう思うか?
「夫が結婚もしないで、いろいろな女性と浮気をするよりもいいのではないだろうか。私達は家族をとても大切にするので、家族になったら女性同士も協力していこうと考えることができる。男性はまた、2人以上いる妻たちに優劣をつけてはならない。家も、子どもへの教育も、愛情をかける量も。もし、男性がイスラムの教えをきちんと理解せず、2人以上いる妻たちを平等に扱うことができないようなら、女性は男性と離婚する権利があり、また男性は天国にいけず、地獄に落ちる」
14 家族とは?
「夫婦と子どもだけの小さな家族と、さらに夫妻の父母兄弟を足した大きな家族という考え方がある。もし、離婚したとしても、一度家族と言う関係になった人なら、その関係に終わりはない。父方の父母とは一緒に住むことが多い。一緒にすまなくても近くに住み、何度も会う。おじいちゃん、おばあちゃんが家に来るということは素晴らしいこと。だいたいの場合、妻の父母は妻の男兄弟と一緒に住むか、近くに暮らすが、もし男兄弟がいなければ、妻の父母も一緒の家で暮らすことがある」
15 シリアでは子どもの数が多いが、子どもとはどういう存在か?
「親の教えを、子どもが受け継ぎ世界に広げ、世界の役に立つことができる。また年を取った親の面倒を見てくれる。子どもが生まれるのは素晴らしいことだが、数が多ければいいというものではない。計画的に子どもを生むほうが良いだろう」
16 子どもを育てる時に大切なことは何か?
「教育。次に食事。コーランにもそう書いてある。」
17 最高の愛の表現とは何か?
「大好きだと言葉で伝えること。次に相手の喜ぶ行為をすること。手伝いやプレゼントなど」
18 この世で一番大切な言葉は?
「愛している」
19 この世で言ってはならない言葉は?
「人を不愉快な気持ちにさせる言葉、けなす言葉は言ってはならない」
20 この世で一番大切な行為は?
「お互いが笑顔であること。相手に親切であれば、いつもみんなが笑顔で幸せな気持ちでいることができる」
21 この世で悪い行為とは何か?
「イスラム教徒でないこと。次に殺人、詐欺、不倫。イスラム教でないということは悪いことではあるが、宗教は自由であり、相手の行いによって尊敬したり、友達になることもできる」
22 異教徒に対してどう思っているのか?
「知らない人という捉え方をしている。しかし、全ての人をイスラム教徒へ強制的に改宗させるのは良くないことだ。イスラム教のことを知って、好きになってもらいたい」
23 死んだらどうなるのか?
「お墓で審判の日を待ち、審判の日になると大地が二つに裂ける。現世での行ないにより天国か地獄へ行く」
24 魂はあるのか?
「魂があるので、天国でも地獄でも新しい体を持ち、新たな人生を歩むことができる」
25 天国はどういうところ?
「目で見たり、耳で見たり、頭で想像したりできないほど素晴らしい世界。望んだ物は全て望んだ以上の姿で目の前に現れ、欲しい物はすべて手に入れることができる。不死で子どもを生むこともない。神様が天国で過ごしやすいような姿形を与えてくれる」
26 地獄はどういうところ?
「500℃くらいの灼熱の世界。常に飢えと乾きで苦しむ。火山が爆発し、火傷をする。鞭で叩かれる。しかし、傷ついた体はすぐに回復し、永遠に痛みや苦しさ、飢えや乾きから逃れることができない」
27 輪廻転生するのか?
「この世での人生は一度きり。天国、地獄に一度行ったら他の場所に行くことはできない」
28 アッラーはどこにいるのか?
「人間以上に偉大な存在を、人間に推し量ることはできない。最後の審判の時、私達の思考も拡がり神を見ることができる」
29 イスラム教とはなにか?
「全ての正しい道を示している。世界を美しい天国へつなげている」
30 ラマダーンはどうして必要なのか?
「ラマダーンを通して、世界の貧しい人達と同じ気持ちを味わうことができる。ラマダーンの最中は貧しい人にお金をあげたり、日が暮れたあとに食事を共にすることを奨励している。また、1ヶ月胃を休めることは、体のメンテナンスにつながる。ラマダーンの最中は、日の入りのお祈りが普段4回なのに対して、20回のお祈りをする。心を清め、さらにはいい運動にもなっている。イスラムは人が快適にリラックスして暮らすためにある教えなのだ」

以上、長いお話をしてくださったお礼を私たちが伝えた後に、博士は食事に自分の家へ招待してくださいました。
そのときの一言が忘れられません。
「人として美しい行為をアッラーは見て評価している。ゲストを招くこと以上に天国に近づくことはない。」

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